ミシン選びのポイント
1使用目的は何か
ミシンの選び方は何を縫いたいかで決まります。
「ミシンが欲しい」「ミシンに興味がある」と思われた方は、作りたい物を思い描かれていると思います。
ちょっとした小物作りや、ズボンのすそ上げ、お子様の入園入学準備などから、 キルトや本格的な服作りまで最初の目的は様々です。
ミシンには機能面、価格面で差があるため、使用目的を考えて選ぶことが大切です
- ミシン刺しゅうをしてみたい
- ちょっとした小物作り
- キルトをやりたい
- 本格的な洋裁
2使用したい生地の厚さ・種類
ミシンは縫う材料を送りながら、針と糸で縫っていくものですから、ほとんどのミシンは材質、厚さ、伸縮度合、滑りやすさや大きさなど、どのような生地を縫うかを想定しながら設計されています。
2-1.生地の厚さ
生地の厚さはミシンの針の貫通力と生地を送る力に関係しています。
厚い生地を縫う場合、パワーがあるミシンが必要です。
生地自体が厚い場合のほか、裾処理で生地を折り曲げた場合は二重になり、四重またその倍の厚さになる事もあります。
生地の厚さへの対応力は縫って確かめてから購入したいポイントです。
2-2.皮革製品・伸びる素材
革やビニールなど特殊な素材は厚さ以外に「ミシンが素材を送ってくれるか」「滑ってしまわないか」が重要です。
機種によっては、これらを想定して、送り機構を工夫したり、押さえの圧力の調整が出来るものもあります。
2-3.生地の大きさ
カーテンなどの大きな生地を縫裁する場合、ソーイングスペースからはみ出ると生地の重さで縫い目が曲がってしまいます。
ソーイングスペースの大きさ、ミシンの針の下の空間、アームとの距離、補助テーブルの有無など作る生地や作品に合わせてミシンの大きさを選ぶことをお勧めします。
3経験・頻度・スキルレベル
ミシンには上糸下糸の調子を自動で合わせてくれる「自動糸調子機能」「自動糸切り機能」など便利な機能が付いているミシンがあります。
初心者であれば、面倒な調整は機械がやってくれる方が良いと思えるでしょうし、使用頻度が髙ければこのような機能はとても便利です。
初めてミシンを使う方へのおすすめの機能
糸通しが簡単
レバーで操作するだけで、簡単に上糸通しができるものがおすすめ。ミシンの糸通しに苦手意識を感じる方でも、ストレスなく作品づくりが楽しめます。
自動糸調子
糸調子とは、上糸・下糸の引っ張り合う強さを調節すること。ミシンは縫う素材によって糸調子を変える必要があり、自動糸調子の機能があるミシンなら自分で調整する必要がなく便利です。
ゆっくりスタート
縫い始めからスピードが出過ぎて慌ててしまい、縫い方を失敗してしまったという経験がある人もいるかもしれません。
設定スピードにかかわらず、縫い始めはゆっくりスタートができるものを選ぶと、ミシンが初めての方でも安心です。
このほかにも、縫い終わりにミシンが糸をカットしてくれる「自動糸切り」、低速から高速まで縫う速度を自在に変えることができる「スピード調整」、オン・オフや返しぬいなどの操作を手元でできる「手元スイッチ」なども、ミシンが初めての方にはおすすめです。購入の際はチェックしてみてください。
4ミシンの大きさ・種類・重さ・デザイン
形や色やデザインについてはお好みで。とても小さく軽いミシンで大きな作品を作るのは苦労します。
ミシンは収納体の大きさでなく、使っているとき安定感も快適に使うためには大切なポイントです。
コンパクトミシン[幅約30cm位・奥行約15cm以下・重量約5kg以下]
軽量の為持ち運びに優れており、収納に困りません。
但し小型でソーイングのスペースが小さいので、レギュラーサイズと比べ大きな生地を縫っていくと生地が重なり、針の方に手が行きやすくなり、 縫いにくさ安全性や安定性に欠けます。
レギュラーミシン[幅約40cm位・奥行約17cm以上・重量約8kg前後]
コンパクトミシンに比べソーイングスペースも広く、生地を広げて縫っても安全、安定したソーイングが楽しめます。
コンパクトミシンよりも重量は重くなりますが、パワーがあるので音も静かで安定します。
ワイドタイプ[幅約45cm位・奥行約20cm以上・重量約10kg前後]
コンパクト、レギュラーサイズに比べソーイングスペースも大きく広くなるので、パッチワークや洋服など大きい物から小さな物まで幅広く安定したソーイングが出来ます。
重量は一番重くなりますが、より強いモーターを使っているタイプもあり、安定して縫うことが出来ます。
5ミシンの種類・分類
コンピューターミシン(刺しゅうミシン)
針・動きや縫い目の長さで制御できるミシン。
ボタンを押すだけで文字・複雑な模様・刺しゅう縫いができ、便利な機能を自動で行います。
高品質の性能を持ち安全装置なども充実しているので、間違った操作を防止し、故障の原因をできる限り防止しますので、ミシンに不慣れな方や、より高い機能を求める方に最適です。
電子ミシン
電子回路により、自分のペースに合わせたスピード調整や針の上下停止位置をワンタッチでコントロールできるミシン。糸調子や縫い目の調節などはダイヤルで回して行います。
ミシンを停止した時に針が上がった状態で止まる「針上停止機能」や、縫い始める時に2~5針位までは速度が変わらずゆっくり動く機種もあり安心です。電子基板を内蔵する事により、低速でも安定して縫う事ができます。
電動ミシン
針の上下の動きを内蔵モータによって行うミシン。
速度切り替えスイッチで低速・高速と2段階で切り替えるタイプや、足踏みのコントローラーの踏み加減で無段階に速度を切り替えられるタイプがあります。高速にしないと力が出ないので、厚い生地は苦手です。
ロックミシン
布の縁をかがり縫いする為のミシン。家庭用ミシンにも縁かがり機能はついていますが、ロックミシンの仕上がりには及びません。
作品の出来上がりが左右する部分となりますので、しっかり美しく仕上げたい方にご購入をおすすめします。
業務用ミシン
家庭用ミシンより馬力や縫い目を重視したミシンで、ほとんどが直線専用のミシンです。
部品も全てが金属性と、耐久性にもこだわっています。
家庭用のミシンより縫い目が安定している為、仕事で使ったり縫い目にこだわりのある方には必需品です。